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書きかけのブログ

詰将棋について書くことがあれば書きます

オーロラに先駆けて

四香連合の「オーロラ」(1973年)で有名な上田さんに「Aurora II」という四銀連合の作品がある。ただし二玉詰という変則ルールだ。

1989年 上田吉一氏作「Aurora II」

23桂、同馬、22と、同馬、23桂、同馬、77角、66銀、
同角、55銀、同角、44銀、同角、33銀、82飛成、44銀、
88銀、89玉、78銀、同玉、12龍、同馬、22銀、同馬、
18飛、
まで25手詰

11の玉に王手をかけ続け、7手目77角と打った局面。

ここで例えば22香合とすると、83飛成で99の玉が詰む。

したがって受方は常に角を取れる状態にする必要があり66銀合が最善手となる。(22馬は早い) 以下同様の論理で連続合である。

「オーロラ」は移動した先の角を取るための接合だったが、本作は移動しない角を取るための接合になっている。 しかしこのロジック、二玉詰であることに絶対の必要性はなく、11玉をどうにかして99まで運べれば、まったく同じことが普通詰将棋でもできる。

そしてなんと本作に先駆けること3年前に、普通詰将棋で同じことをやってのけた作品があった。

1986年 添川公司氏作「魁」

21角成、同成香、19龍、18歩、同龍、17歩、同龍、16歩、
同龍、15歩、同龍、14歩、同龍、13歩、同龍、12歩、
21銀成、同玉、31と、同玉、34香、33歩、32と、同玉、
33と、41玉、42と、同玉、22龍、53玉、54歩、64玉、
62龍、63金、65歩、同桂、63龍、同玉、64歩、同玉、
55金打、63玉、64歩、52玉、53歩成、同玉、54金、42玉、
43香、51玉、52歩、61玉、72香成、同成銀、同と、同玉、
63歩成、81玉、82歩、同玉、93銀、83玉、92銀不成、82玉、
74桂、同と、83歩、71玉、72歩、61玉、51歩成、同玉、
42香成、同玉、53金、51玉、52金、
まで77手詰

短い序奏を経て3手目の局面。普通は12歩合だろう。

これには21銀成、同玉、31と、同玉、33香、41玉、32香成、51玉、42成香、62玉

52成香、63玉、53成香、64玉、54成香、65玉、55成香、66玉、56成香、67玉、57成香、68玉、58金、69玉、48歩

と開き王手して詰み。 ここで12歩が18にあれば19歩成と龍を取って逃れていることに気付けば、戻って4手目は18歩合だったことがわかる。

そしてこの歩を同龍と取ったときになおも12歩合とすると、先ほど同様に6筋を追い落として今度は38桂を跳ねる開き王手が成立する。

以下7段目は27桂、6段目は26歩、35歩、24と、全ての段で開き王手する筋があるために、受方は常に龍に接して歩合をする必要がある。

あとは貯まった歩を消費しながらの収束。

なぜこれらの作品を取り上げたかというと、実は自分にも少し似たロジックの連続合の作品があるからだ。

「Aurora II」の存在はこの詰2012で知ったが、まさか普通詰将棋にも先行例があるとは思わなかった。 指摘はのんびり会の糟谷さん。さすがよく調べてらっしゃる。