鈴川さんのブログに「浦壁手筋」という言葉が出てきた。
ちなみに61金は不要駒ですが、これがないと遠打の意味付けが浦壁手筋ではなくただの取られないための遠打になってしまいます。よって必要駒ですね。 makugaeru.blog46.fc2.com
2015年4月 大学 鈴川優希氏作
29香、28角、同香、27飛、同香、同玉、26飛、同玉、 29香、28角、同香、27飛、71角、44香、同角成、同歩、 27香、同玉、26飛、同玉、29香、28角、同香、27銀、 35角、同桂、16と、36玉、37歩、同玉、73角、36玉、 46角成、 まで33手詰
作意の71角を同金と取る変化は、17角から71角成と、その金を取って詰む。62角と短く打つと同とと取られて開き王手で取れる駒が変わってしまう。この構造を鈴川さんは「浦壁手筋」と呼んでいる。
1977年8月 浦壁和彦氏作
93飛、同銀、23飛、34玉、93飛成、12香、23銀、 まで7手詰
初手に83飛と打てば同金と取られ、23飛~83飛成で取れる駒が金なので最後に詰まない。
この「取る駒を指定する遠打」は北原さんの作品が初出らしい。詳しい話はこの詰2010の「超短編における中合対策の研究(風みどり)」を参照のこと。
1964年9月 北原義治氏作
51角、同金、15角、14玉、51角成、17桂成、15金、 まで7手詰
であれば「北原手筋」と呼ぶのが普通に思えるが、鈴川さんは「伝わるのでこれでいい」という。
「浦壁手筋」を使い出したのは僕。伝わるのでこれでいいやと。
— 鈴川優希 (@Yuki_Suzukawa) August 15, 2015
たしかに北原手筋と言われても何のことか分からないので、伝わるなら浦壁手筋と呼ぶ方が便利なのかもしれない。 (といっても自分は浦壁手筋と言われても初め何のことか分からなかったが)
浦壁手筋発生のための不要駒配置を「鈴川手筋」と呼ぶのはどうだろう。鈴川さんが本当の新手筋を作ったときに「鈴川手筋」と呼べなくなるからだめか。