前期の小学校で2.7を超えたのは5手詰の作品2つだけ。
2015年9月 小15 鈴川優希氏作
34馬、43飛、73桂成、同飛、61馬、 まで5手詰
2015年9月 小14 石川英樹氏作
55香、62玉、66香、同馬、26馬、 まで5手詰
鈴川作が2.74で、石川作が2.73。
奇しくもこの2作は3手5手特集(と担当が書いたわけではないが)の号で同時に出題された。 7手と並ぶと5手はどうしても見劣りするので、そういった形で出題された方が点数も伸びやすいのかもしれない。
しかし鈴川作には90度回転させた岡村作が、佐藤作にはほとんど同じ5手の先行作があり、それで半期賞というのも個人的には違和感がある。
見返すと小学校は豊作だったように思う。
2015年7月 小3 武島広秋氏作
69角、24玉、28龍、同馬、44龍、同銀、34銀成、 まで7手詰
邪魔にならないところに遠開き。何よりその後の大駒捨てが手馴れている。2.48。
2015年8月 小7 深和敬斗氏作
47銀、同桂成、37銀、同成桂、27銀、同成桂、47銀、 まで7手詰
初手27銀は同桂生が逆王手。そこで47銀から遠回りして27成桂を実現する。これもある意味「成らせ」だろうか。2.40。
2015年10月 小16 久保紀貴氏作
39角、55玉、45飛、 まで3手詰
なんとなく左上に飛び出したくなるところ。17角を狙っての39角は気付かない。2.41。
2015年11月 小21 青木裕一氏作
54馬、26玉、35龍、同玉、36金、 まで5手詰
どうやっても逃げられそうなところ、馬そっぽでぴったりつかまっている。盲点に入ったのは実は3手目かもしれない。2.56。
いい加減引用しすぎだが、いい作品だらけなので仕方ない。
2015年11月 小22 武島広秋氏作
49飛、56玉、45角、同龍、66馬、 まで5手詰
この手の飛車の遠開きはよく見る筋ではあるが、この駒数と手数でまとめて、角の短打も入れたところに価値がある。 歴史に残すために本作が半期賞でどうだろう。2.53。
2015年11月 小25 柳原裕司氏作
39香、24玉、27龍、14玉、47角、同龍、32馬、 まで7手詰
邪魔にならないという点で小3武島作の遠開きと通ずるところがある。 遠打は遠開きと違って中合の変化処理をしなければならないが、本作はうまく処理してある。2.63。