書きかけのブログ

詰将棋について書くことがあれば書きます

第8回 詰将棋サイコロトーク 2024新人賞 俺は東京生まれパイナップル育ち編

 

12月号の結果稿がまだですけど、今年も新人賞選びますか。読み終えた詰パラは全部捨ててるので、いつもいのてつさんに作品を調べてもらってます。ありがとうございます。

2024年1月 近藤啓介+渕ノ上悠

馬鋸2回やるんだ。
再び遠ざかるのが面白いですよね。収束で96に利かすためです。
ひとつの趣向というわけではないけど、なんとなく雰囲気が統一されてる感じでいいです。繋げてるんだけど、ただの足し算に見えない。
軽趣向ながら手の組み合わせが謎解きになってますね。
元の図を見せてもらったときは馬鋸も入ってなかったはずなので、なかなか良い発展をしてますよ。
こういうのも大学院でちゃんと採用されるんですね。
いいことだ。
もっとこういう作品がある方が、大学院の毛色として個人的には好みだな。
新年号ということもあって、2作とも軽趣向でした。
これは冬眠蛙さんのブログにそのうち出るかもしれません。
弱点にも触れておくと63馬と遠ざかったときに54歩合が有効合の可能性があるみたいです。
還元型無駄合ですか。
まあでも軽趣向として好作ですね。

2024年2月 虹霓

手馴れてますね。キッズチャレンジの某くんだそうです。
ペンネームでやってるのは親に詰将棋をやってるのがバレたくないからだと聞いたことがあります。
親バレ防止なんだ。
実力者なので厳しい見方をすると若島作との兼ね合いは気になりますね。逆に言えば若島さんみたいな作品ですごいとも言えますが。
36桂が工夫の一手ですか。
36桂を省くと74馬、同龍、同馬の逆王手で詰まないから、桂捨ては純粋に25に利きを2つ作る意味付けにしたいです。
双玉なのは作意の74馬を取る一手にしたいからこうなってるんですよね。
例えば63馬を72馬にするとか。
問題なさそうに見えます。桂捨てで94の利きを外したと見られると嫌だから81馬にしますか。
そうすると構図がどうなんだろうな。

2024年11月 虹霓

これいいですよね。
形としては武島さんの作品があるっちゃあるけど、成らせた意味付けが47馬からの収束っていうのが解いてると見えづらいんですよ。69香を捨合で出すっていうのも気が利いてます。
その辺もさりげないけどよくできてますね。
この方は将棋パズルでも非凡な解答を寄せてました。
あの人か、そりゃすごいな。
私11枚の解答出しましたけど、9枚ですからね。11枚と9枚じゃだいぶ違いますよ。
でもこのペンネームちょっと嫌だな。中二病ぽいというか。
ほんとに中学生なんだからいいでしょ。
10年後に「なんでこんな名前でやってたかな」って本人が思わないといいんですけど。
若島さんも若い頃はペンネームでやってましたよ。
普通の名前っぽければいいんですけど。
鈴川優希的な感じ?
そうそう。鈴川優希がペンネームと知ったときはびっくりしました。会合で会ったときもコウゲイさんって呼んだ方がいいのかな。
そこは本名でいいんじゃないですか。

2024年3月 新井大輔

4枚の香でやってるのが意外に無いみたいです。まとめ方がベテランみたいですね。
序の付け方も趣向にマッチしてますね。香を3本成るのは偉いですよ。
変に枠の外に追って収束しないところに力を感じます。
大崎さんのは香と飛を全部使ってるんでしたっけ。
そうですね。その方が手が伸びるので。
そういう作り方もある一方で、これは全体的にいい手順でまとめてますね。
何が新しいわけではないけど、全体的にいい味出してますね。

2024年4月 森崎正行

いわゆるかいりゅーさんですね。
可愛いですね。
エッセンス的ではありますけど、過不足なく、これでできてる感じしますね。私結構好きです。角が行ったり来たりするのはあるけど、銀捨て金捨てのダブル感が好きです。
今年こそ配信に期待。
配信が無くなったのが最近の詰将棋モチベの低下に繋がってます。
誰のモチベですか?
私の。
かいりゅーさんの配信が、久保さんの創作意欲に繋がってたんだ。会合じゃだめなんですか。
会合は月1回じゃないですか。かいりゅー配信は2日に1回とかでやってましたから。
久保さんのためにも配信に期待。

2024年5月 西嶋悠太

収束なかなか、ちょっとしたものですよ。
39香と21飛、最遠打同士で詰むということですか。
新人ぽくないですね。手慣れている。

2024年10月 西嶋悠太

序の追い方独特ですね。一間龍からは見たことある追い方ですけど
進研ゼミで見たことある。
41銀52歩が進研ゼミ。
歩合は珍しいですか。
あんまり見たことないですね。
kisyに焦点の桂合があったと思いますけど、あったにせよ珍しいことは確かです。
こんな詰め上がりがあるんですね。
新ヶ江さんはこういう詰め上がり作らないらしいです。
28合を有効合と見てるんですかね。
新ヶ江さんは細かいところまでこだわって作る方だけど、私たちからすると別にいいかなと思っちゃいますね。
逆に詰め上がりとしては新鮮といえます。
23飛の中合インパクトあるけど、そこから正算で煙らせたのかな。
正算で煙らせるのは添川さんくらいじゃないですか?
23飛合も進研ゼミっちゃ進研ゼミなんで、逆算でひねり出したのでは。
浦野さんの煙詰に53飛合がありましたね。
最近の人は煙は作れちゃうんだなあ。
ドラゴン桜は「バカとブスは東大に行け」って言うけど、そんな感じで「初入選は煙を作れ」ってあると思ってて。
あとからだとただの煙が出せなくなるからですか?
そうそう。この作品はいい方だけど。
世知辛い世の中ですよね。煙は技術力の差が出やすいフィールドなんで、技術高い人が前に前に進み過ぎちゃって、普通の作品が出しづらい領域に見えますね。
あとから来た人が途方に暮れちゃうところがありますよね。そんな中、新人で作ろうという気概はいいですね。
しかもこの作品は新作たりえてます。
普通、中合は入らないです。
どこまで狙ってるか分からないけど23と83で中合を出して対称性がありますね。煙しか作らないのかな。
いろんな作品も見てみたいです。

2024年5月 新井大輔

34を飛び越えさせておく構想みがあります。
ベテランの味がありますね。同人室にありそうな。
それは褒めてるのかどうなのか分からない評価だな。
これを同人が発表したら「おい!今更こんなん出すな!」と思うけど、新人の作品なら好印象。
解いたときに独特な味を感じましたよ。14桂が13香で取れるところもいいんですよ。普通は13は桂馬にしちゃうから。

2024年9月 新井大輔

これめっちゃ良くないですか。
すごい紛れがあって馬捨てが見えないんですよね。
12角成に33玉は13飛成で詰むのがうっかりするというか、逃げられそうに思える。そして馬を原型消去して31桂成。
これ虫いいなー。
めっちゃ好きです。こんな表紙作が作りたいです。
表紙にぴったりの好作ですよね。
表紙賞でしょ。
仲村くんのもありますよ。
高坂賞受賞作ね。
甲乙つけ難いなー。
かなり活躍していた45角が12馬になった瞬間邪魔駒になるのが意外性があります。
常に逃げられそうなんですよ。21馬に41玉も大丈夫なの?と思っちゃう。そういう浮遊感が味を出してますね。

2024年10月 新井大輔

これかなり好きです。
キーの入れ方がすごい手慣れてませんか。
歩と桂は入ると思うけど、飛車のところが面白いです。収束は最短でまとめたと作者が仰ってました。
収束は飛車切って角も働いてるので全然嫌味ないですね。これは冬眠蛙さんのブログで絶対紹介されます。
54飛、62玉のときに64飛打という手があるんですけど、それには桂合がぴったりという。最初に詰工房で見せてもらったときは角合がもっと少なくて。
たぶん1回だけだった気がします。
そのときはあまり評判が良くなかったんですけど、それをここまで仕上げたのがさすがですね。
繰り返すのがテーマなのかなと思ったけど、最初はそうじゃなかったってことですか。
最後の角合と飛車の移動合が創作初期のテーマだったはずです。
そこが一番面白いところではありますけどね。でもそれをここまでにしたのか。非の打ち所が無いな。

2024年6月 小窪碧

やさしい大学院で出題されたんですけど、すごく難しい作品です。
見えづらいそっぽになってますね。
飛龍をバックにした馬の捨て方も面白いです。
単騎追いでいいですね。
創作の出発点が気になります。
この序がいきなりついたとは思いづらいので正算で作ったのかなあと思いましたけど。
正算だとすると清涼詰めまで上手くまとめましたね。
初形の角馬龍飛の配置から正算で作ったとすると、だいぶ力がある人だなあ。
結果稿読んだら奨励会三段だそうです。
変な詰ませ方でもないし、初入選感はあまり無いですね。素晴らしい。
最近は奨励会の方で詰将棋を投稿してくださる方、結構いらっしゃって。
ありがたいことだ。
ただ、本職も頑張ってほしい気持ちもあって、どうしたらいいか分からなくなっちゃいます。
いや、ありがたいですね。
そうなんだ。じゃあ、ありがたいことです。

2024年8月 藤井猛

Xで発表されていた作品は伏線とかも入ってなかったので、この作品もその延長線上かと思ったらこんな大作でびっくりしました。
こんなすごい作品と思わず見たんで私もびっくりしました。
藤井さんがこんなに詰将棋好きだと思わなかったですね。次回作も楽しみです。
龍置いがお好きなんですかね。
竜王ですから。
脱線しますけど「龍と苺」知ってますか。
SF将棋漫画ね。
最近ハマってるんですよ。ぜひみなさんも読んでください。

2024年9月 松本博文

昔の若島流ですか。狭いところから合駒が出て粘るという。
それ聞くと角流な気もします。
角さんはもっと粘りっこいイメージがあります。あと、角さんなら21桂と11香がありますよ。でもこの作品もいいんじゃないですか?
なかなか読ませる作品で、攻方が飛車2枚持ってると金合が限定されるというのが、ありそうで無かったですね。
その前に歩合出してるのも地味ながらポイント高いです。
香合は?
最後31龍があるから歩合に限定されてます。
上手い!
次回作もあるんですかね。
スマホ詰パラに結構発表されてるんで、本誌での活躍も期待したいです。

自分は詰将棋を始めたきっかけが松本さんなんですよ。松本さんが学生時代に図巧無双を解いていて、それが図巧無双に触れるきっかけのひとつになりました。
将棋パイナップルの頃ですか。
なんですかそれ。
松本さんがやってたサイトで。
掲示板の集合体で、詰将棋のスレッドもありましたよ。
リレー随筆とかやってましたよね。
糟谷くんとかも書いてました。
パラでもリレーエッセイありましたよね。あれ、最後だれ?リレー繋げなかったってこと?
そりゃ最後にふさわしい人でしょう。
大御所?
山田修司さんとか?
終わらせる役目なら水上さんですか。
気になるな、リレーエッセイの最後。小池さんなら知ってそうだけど。
いま調べたら、パラのリレーエッセイの最後は及川先生でした。
じゃあ及川先生に連絡取ったら再開できるってこと?
ぼくに回してください!って?そうかもしれないですけど、要ります?バトン。読みたいけど、書きたくはない。
私は書いたことありますから、もう関係ないですね。
1人1回とか決まってましたっけ。
流石にリレー2回走らないでしょ。
往路と復路ありますから。
それも走るのは別の人ですよ。

2024年10月 上村豊

気持ちよく捌ける系の作品ですか。
手作りの良さがありますね。真ん中の中合あたりから作ったんでしょうね。銀引も打つ手があるから味がいい手になってます。自分で意思を持ってまとめてる感じが好印象です。

2024年11月 増井悠

これめっちゃ好きでした。好みです。
龍が完全に邪魔なんだ。
この作品はすごく良いけど、もっといけるポテンシャルないですか。31龍、21歩の逆算とか。
桂も合駒で取って。
21歩を発生させた瞬間に邪魔駒になる方が自分は好きだな。流れで21歩が発生するより、はじめから12歩は打てるんだけど、21玉で逃れちゃうから、31龍で21歩を発生させてから龍を消す、でもこれは難しそう。いのてつさんの方が現実的ですね。
51龍、31桂、同龍、21歩。
中合が出るんですか。
このままだと51龍に21香合が詰まないですね。
香合はどうにかならないですか。
どうにかなるでしょう。
その逆算は増井さんの老後の楽しみということで。

2024年11月 鈴木蒼大

これは将来有望ですね。
角捨てた瞬間の42合の変化処理なんか工夫してますね。
41歩を銀にして右に2つ並行移動したら駒減るなあっていうのは気になりました。老後の楽しみを奪っちゃうけど。
そこも含めて新人らしいということで。

2024年11月 古森悠

これすごい上手いなあと思ったんですけどプロ棋士ならそりゃ上手いか。
不利感の演出が上手いんですよ。44銀打が重複するようで重いんだけど、最後35で捌くのがいい。
44銀打は前の局面でもできるし、なんならそっちの方が有利感あるし。
収束も変わった感じですね。35銀を同銀や同玉で終わるのが普通だと思うんですけど、ちょっとひねったのかな。
不利感を重視したのかもしれないですね。
プロ棋士だけど、実戦というより詰将棋に親しんだ人の作品という感じがしますね。
序の4手も味がいいです。
取らず手筋じゃないけど、取らず手筋みたいな味がありますね。

2024年12月 松田己次

11金から33角成は第一感ですね。清涼詰め。可愛い。初入選はこうじゃないと。美しい配置で、こういうのは将来作品集にも載せれて、黒歴史にならないですよ。
結果稿がまだなので作者の情報が不明でした。

2024年12月 瀬良美

本名なんですかね。どこまでが名字なのか分からないけど。
セレビィと読むとか?
セレビィではないでしょ。手順は歩が3回前進するという独特なテーマで、制御する駒が多くないのがいいですね。
配置から中合が出るのかと思っちゃいました。
45香合、35歩、47香、34歩まで11手というのもありますか。まあでも9手コンですからね。
中合が出なくてがっかりというよりは、また違う面白さの作意でした。

2024年12月 泉夢実

夫婦で並んで入選してましたね。
以前、詰工房にいらっしゃったときに「合駒動かしとかとりあえずやってみるといいですよ。桂合とか」と言った記憶があって。
久保さんへのアンサーですか。
基本に忠実に動かしていて、いいと思います。
7手の合駒動かしがあって、9手コンに出すために残り2手どうするかで、作者は25桂、同香を選んだわけだけど、これに辿り着くまでに他の道もあったのかな。
23埋めておいて、これが作りやすかったんですかね。

2024年12月 田澤博

私も昔この焦点捨て作りました。23に捨てるのが、なんかいいんですよ。
私も32に龍がいて23金と焦点に捨てる作品を幼稚園に発表した記憶があります。
なんでみんなこれ作ってるんですか。自分は作った覚え無いです。
大崎さんは初心の頃を忘れてるんですよ。
欲を言えば収束は51飛成、同玉、52金にしたいですね。結構難しいけど。


新人賞を決めますか。
いっぱい作品を出してくれた新井さんはポイント高いですね。どの作品も高水準だし。前回はどうやって決めたんでしたっけ。
去年はマイナビに転職した會場さんが新人賞でした。
じゃあ今年はマイナビに新卒で入社したkisyくんが新人賞ですか。
岸本裕真さんおめでとうございます。