書きかけのブログ

詰将棋について書くことがあれば書きます

成るための最遠合

2003年7月 濱田博 35桂、27飛、22歩、31玉、43桂不成、41玉、51桂成、同玉、 42成桂、まで9手。 2手目27桂合の逆王手は品切れで打てない。他の何を合駒しても同香とは取れないので、普通は24歩合くらいで済ませたいところだが、以下22歩、31玉、23桂生の詰み…

藤井聡太の合駒動かし

昨日のポストで、藤井聡太の合駒動かしがなかなか見つからなかったと書いたところ、これもあるぞと早速教えていただけた。 まずは芹田さんに教えてもらった作品。 2016年11月 藤井聡太 愛知県知事に手渡した色紙に書いてあった作品。合駒動かしを意図して作…

詰将棋マニアクイズ

Twitterに書いた詰将棋マニアクイズを書き留めておく。 【問題】歴代の看寿賞受賞作のなかで、タイトルに「帰」の字が入る作品を3つ挙げよ。 正解は「父帰る」「帰去来」「百千帰」の3つ。まず超有名作の「父帰る」、あとは世代によって1984年発表の「帰去来…

権利を買い取って自分の作品集に載せたい作品 2025年4月

2025年4月 中14 芹田修 59香、58歩、同香、57桂、65馬、46玉、49龍、同桂成、 47歩、同龍、55馬、まで11手。 初形歩無しから中合の歩を取って打歩詰。龍まわりを阻止して桂合が出るが、それでも龍を捨てることで打歩が打開される。この合駒の有機的な繋がり…

権利を買い取って自分の作品集に載せたい作品 2025年3月

2025年3月 幼2 井上貴裕 31金、22玉、32金打、同銀、21金、同銀、23金、まで7手。 上部に逃げられそうだけど、実は逃がしても角の後ろの利きで捕まるので気にせず尻金でよい。そしてそれを2回繰り返す。打った金を21金とすり寄る味が良いでしょう。 2025年3…

権利を買い取って自分の作品集に載せたい作品 2025年2月

2025年2月 山田康平 39香、26玉、36馬、17玉、47飛成、28玉、55角、39玉、 66角、28玉、17龍、同玉、39角、同龍、27馬、まで15手。 収束5手からの逆算だろうか。邪魔駒の39香を置いて、原型消去の4手を追加。さらに香を打つ序をつけた。詰め上がりに残る攻方…

権利を買い取って自分の作品集に載せたい作品 2025年1月

詰パラを読んでいると、たまに「同じアイデアさえあれば、誰が作ってもこうなっただろう」と言いたくなるほど高い完成度の、お手本のような詰将棋に出会うことがある。もちろんそのアイデアを思いついて図化した作者がすごいのだけど、誰が作ってもこうなる…

いのてつ氏の飛車の再帰連取りの新規性

令和6年度看寿賞長編賞 井上徹也 「天月舞」に始まり令和5年度受賞作の「静かの海」まで続く飛車の再帰連取り趣向の最新作だ。まず飛車の再帰連取りとは何かという基本から。いきなり97手目に飛ぶ。 74歩に狙いをつけて73飛と打ったところだ。ここから53歩、…

君は看寿賞渡辺作の凄さを知っているか

全国大会でやった看寿賞の渡辺作と井上作の解説が思いのほか好評だった。せっかくなのでここに記録しておく。 令和6年度看寿賞中編賞 渡辺直史 この作品の構造を理解する手助けとして、詰ナビさんが先月YouTubeで発表された作品が絶好の素材なので、まずはそ…

使用駒10枚以内の看寿賞短編賞

10年前に片山作が看寿賞を取ったとき、新規性や難解さを追い求めていない好形好手順の短編でも完成度の高さで看寿賞を取れるのかと、いい意味で驚いた。 たしかに、好形好手順には時を超える永遠の輝きがあるようにも思う。その系譜に自分の作品が加われるな…

イメージと読みの詰棋観 #3

【問】大駒を2枚捨てる5手詰を作るとしたら、どういう作品にしますか。 柳原 飛の限定打×2。自作で言えばこれとかです。(1985年3月詰パラ) 久保 だいぶ縛りがきついですね。2枚大駒捨てるならでかい動きにするのかな。(受方11玉、19飛、31歩、攻方23銀、8…

イメージと読みの詰棋観 #2

【問】第6回詰将棋創作キッズチャレンジA部門の課題「両王手が登場する3~9手詰」の最優秀賞に輝いた鈴木蒼大作をどう見ますか。 柳原 最初から持駒に桂があれば29桂~57龍の手順は真っ先に浮かぶような構図である。2手目同香には13龍の残像を見せておき、作…

イメージと読みの詰棋観 #1

シナトラくん発案のイメージと読みの詰棋観をやってみました。 この企画を拡張した、「イメージと読みの詰棋観」、詰パラでやりませんか? https://t.co/7IIHcFNMjO— シナトラ (@Sinatra57496354) 2024年9月23日 回答に協力していただいたのは柳原裕司さん、…

第9回 詰将棋サイコロトーク 詰将棋の作り方は目で盗め編

詰パラ5月号で藤井聡太さんが初入選作の改良図を発表してましたね。元の図はこれです。 2013年10月 藤井聡太 改良図は5月号で見てもらうとして、で、この改良図は確かに良くなってると思うんだけど、それを詰将棋マニアじゃない人にも理解してもらうにはどう…

第8回 詰将棋サイコロトーク 2024新人賞 俺は東京生まれパイナップル育ち編

12月号の結果稿がまだですけど、今年も新人賞選びますか。読み終えた詰パラは全部捨ててるので、いつもいのてつさんに作品を調べてもらってます。ありがとうございます。 2024年1月 近藤啓介+渕ノ上悠 馬鋸2回やるんだ。 再び遠ざかるのが面白いですよね。…

第7回 詰将棋サイコロトーク 2024詰将棋ウラ10大ニュース編

今年は何がありましたっけ。 詰将棋解答選手権(秋)をやりましたね。 看寿賞候補にも挙げられるレベルの高さでした。 今年はkisyがマイナビでYouTuberになった年でもあります。 kisyのYouTubeでいうと會場さんの解説から創作と二重詰将棋に感動しました。考え…

君は大学半期賞渡辺作の凄さを知っているかの補足

前回が最後駆け足で終わってしまったので、もう少しだけ。 kakikake.hateblo.jp まず青木作。 最初に移動できるのは赤の4マス。ここから中合で角を右上に近付けると、黒いマスには受方の桂が利いているので角が移動できるマスが1つずつ減っていく。 渡辺作も…

君は大学半期賞渡辺作の凄さを知っているか

渡辺作の前にまずはこの作品。 2018年1月 青木裕一 32銀打、34玉に78角と香を取る。受方の持駒は飛金香歩だけなので合駒に使える駒は実質3枚の香だけだ。素直に45香合としてみよう。 攻方は銀知恵の輪で玉を送って別のラインから角で王手をする権利を持って…

あのタイプの飛限定打の歴史

安達康二作、長谷川哲久作、それから発展形としての上間優作とか、あのタイプの飛限定打の作例は攻方角が初形で設置済のものばかりだったので、そこに対する問題意識で作りましたねぇ。— Sinatra (@Sinatra57496354) 2024年9月12日 1968年9月 安達康二 64飛…

下段の香に名作あり

香の最遠打が好きだ。盤を端から縦に切り裂く香の利きはいつ見ても凛々しい。たまに遠くから打った方が得だからという理由で、ただの以遠打を最遠打で表記している解説があるが、あれはやめてほしい。 左右反転を考えると香の最遠打には19から59までの5パタ…

第6回 詰将棋サイコロトーク 詰将棋の誕生から墓場まで

「詰将棋の誕生」まだ全部読めてないんですけど、どうでした? 面白く読みましたよ。ただ、やっぱり自分はそこまで古典に興味持てなくて。本には後世の人に昭和の詰将棋史を再評価してもらいたいと書かれてましたけど、読みたいのはどちらかといえばそっち…

全国大会(懇親会)の思い出

「長谷川さん」が2人いることを知った。「トコロさん」も2人いるらしい。 宮田七段がオセロにはまっているらしく対戦相手を募集していた。勝てるわけないと思って誰も手を挙げないのを見かねて宮田七段が「大丈夫ですよ。自分も定石全然知らないんで。中終盤…

第5回 詰将棋サイコロトーク 2023新人賞 北陸はまとめ上手編

今日は2023年に詰パラに初入選した人の中から勝手に新人賞を選びましょう。 2023年1月 仲村勇之助 これ実際解くと結構難しいんですよ。この方は芹田さん系の作家ですね。 密度上げていくタイプの。 2023年2月 澤野友太 意外に面白いなと思いました。意外に…

第4回 詰将棋サイコロトーク 2023詰将棋ウラ10大ニュース編

2023年の詰将棋界のウラ10大ニュースでも決めましょうか。どの作品が良かったとか作品集が出たとかはオモテだから抜きで。 斎藤慎太郎結婚。 それは将棋界じゃないですか? 詰将棋界との積集合に入ってます。 結婚したの知りませんでした。山根ことみ結婚は…

第3回 詰将棋サイコロトーク 酔鯨編

今日は酔鯨を読む会です。 「酔鯨」はまず表紙がいいんですよ。書名もいいし、色もいいし、フォントもいいです。 フォントは普通でしょう。 いま見たら「からくり箱」と一緒でした。 べた褒めですね。 つみき書店から出た新刊3冊と一緒に買ったんですけど、…

第2回 詰将棋サイコロトーク いのてつさんの再帰連取り講座編

前回の続きです。 1995年12月 今村修 天月舞 まず何が大変かっていうと歩を全部消す意味付けを作るのが大変なんです。例えば25歩が消えたとして、普通の連取りだと25が消えたら収束に入れるはずなんですよ。香の利きが通るとか、桂が取れるとか。再帰連取り…

第2回 詰将棋サイコロトーク 私のバカせまい史編

前回の続きです。 いのてつさんの発想法について、せっかくなのでこの作品についても教えてください。 2011年3月 井上徹也 龍追いしながら受方の置き駒を剥がしていく作品。初形で62に歩があるが、龍追いを1周すると72に歩が移る。もう1周すると62に戻る。72…

第2回 詰将棋サイコロトーク 最短距離で駆け抜けるよ編

前回の続きです。 相馬さんの歩の連続合が看寿賞じゃないのが驚きでした。 2022年6月 相馬慎一 85飛成に55歩と普通に受けると45馬左、24玉、62桂成と進み、15玉は16馬、同玉に96龍引があるので受方は歩中合で94龍の位置をずらしたい。44と55は二歩で打てず、…

第2回 詰将棋サイコロトーク 岩村凛太朗は細マッチョ編

サイコロトークで集まったけど、せっかくなんで看寿賞について喋りますか。 令和4年度看寿賞受賞作 2022年7月 相馬慎一 馬方作の方が新しい気がします。 2022年5月 馬方四季 合駒を2枚出して動かすのは太刀岡さんの裏短コンに前例がありますが、馬方作は初…

第1回 詰将棋サイコロトーク 山梨富士山編

サイコロを投げて出た目に書かれている詰将棋用語について喋るという、合コンで大盛りあがり間違いなしの企画を思いついたので、いのてつさんとくぼさんを呼んでトライアル開催してみた。カピバラアイコンがいのてつさんで、ネズミアイコンがくぼさん。詰将…