安達康二作、長谷川哲久作、それから発展形としての上間優作とか、あのタイプの飛限定打の作例は攻方角が初形で設置済のものばかりだったので、そこに対する問題意識で作りましたねぇ。— Sinatra (@Sinatra57496354) 2024年9月12日 1968年9月 安達康二 64飛…
香の最遠打が好きだ。盤を端から縦に切り裂く香の利きはいつ見ても凛々しい。たまに遠くから打った方が得だからという理由で、ただの以遠打を最遠打で表記している解説があるが、あれはやめてほしい。 左右反転を考えると香の最遠打には19から59までの5パタ…
「詰将棋の誕生」まだ全部読めてないんですけど、どうでした? 面白く読みましたよ。ただ、やっぱり自分はそこまで古典に興味持てなくて。本には後世の人に昭和の詰将棋史を再評価してもらいたいと書かれてましたけど、読みたいのはどちらかといえばそっち…
「長谷川さん」が2人いることを知った。「トコロさん」も2人いるらしい。 宮田七段がオセロにはまっているらしく対戦相手を募集していた。勝てるわけないと思って誰も手を挙げないのを見かねて宮田七段が「大丈夫ですよ。自分も定石全然知らないんで。中終盤…
今日は2023年に詰パラに初入選した人の中から勝手に新人賞を選びましょう。 2023年1月 仲村勇之助 これ実際解くと結構難しいんですよ。この方は芹田さん系の作家ですね。 密度上げていくタイプの。 2023年2月 澤野友太 意外に面白いなと思いました。意外に…
2023年の詰将棋界のウラ10大ニュースでも決めましょうか。どの作品が良かったとか作品集が出たとかはオモテだから抜きで。 斎藤慎太郎結婚。 それは将棋界じゃないですか? 詰将棋界との積集合に入ってます。 結婚したの知りませんでした。山根ことみ結婚は…
今日は酔鯨を読む会です。 「酔鯨」はまず表紙がいいんですよ。書名もいいし、色もいいし、フォントもいいです。 フォントは普通でしょう。 いま見たら「からくり箱」と一緒でした。 べた褒めですね。 つみき書店から出た新刊3冊と一緒に買ったんですけど、…
前回の続きです。 1995年12月 今村修 天月舞 まず何が大変かっていうと歩を全部消す意味付けを作るのが大変なんです。例えば25歩が消えたとして、普通の連取りだと25が消えたら収束に入れるはずなんですよ。香の利きが通るとか、桂が取れるとか。再帰連取り…
前回の続きです。 いのてつさんの発想法について、せっかくなのでこの作品についても教えてください。 2011年3月 井上徹也 龍追いしながら受方の置き駒を剥がしていく作品。初形で62に歩があるが、龍追いを1周すると72に歩が移る。もう1周すると62に戻る。72…
前回の続きです。 相馬さんの歩の連続合が看寿賞じゃないのが驚きでした。 2022年6月 相馬慎一 85飛成に55歩と普通に受けると45馬左、24玉、62桂成と進み、15玉は16馬、同玉に96龍引があるので受方は歩中合で94龍の位置をずらしたい。44と55は二歩で打てず、…
サイコロトークで集まったけど、せっかくなんで看寿賞について喋りますか。 令和4年度看寿賞受賞作 2022年7月 相馬慎一 馬方作の方が新しい気がします。 2022年5月 馬方四季 合駒を2枚出して動かすのは太刀岡さんの裏短コンに前例がありますが、馬方作は初…
サイコロを投げて出た目に書かれている詰将棋用語について喋るという、合コンで大盛りあがり間違いなしの企画を思いついたので、いのてつさんとくぼさんを呼んでトライアル開催してみた。カピバラアイコンがいのてつさんで、ネズミアイコンがくぼさん。詰将…
1989年11月 行き詰まり「無への疾走」 「下段の香に力あり」の格言に従えば、初手は89香の一手だ。75玉と逃げる手に84銀と打ち捨て、これを同銀なら87銀まで詰むが、取らずに74玉とかわされると67銀には64玉、87銀には84玉で詰まない。 もう結論はバレてそう…
取歩駒の利きを巡る攻防。 両対局者、後手玉に詰みありと読んでいたが手順中32金合のところ飛合で詰まなかった。 83飛打! 記録係はこの局面が寄らないと見ていたんだけど 実は32龍、同玉に41角があって詰んでいたという話。41角はまさに手筋物。 28銀に同銀…
結果稿に良い作品が目白押しだった。ここ数年で最高。初めて詰パラを読む人にお勧めしたい号だ。 2020年11月結果稿 小10 藤原俊雅 14角、25銀、36銀、同銀、45龍、同龍、57金まで7手 中合を動かす場合、普通に作ると合駒、玉の移動、合駒の移動で受方に3手か…
あらかじめ断っておくが、人の作品を不完全だとかキズ物だとかあげつらいたいわけではなく、最近知ったこと気付いたことを記載しているだけである。 今月、パラの順位戦で変長作が入選取消になり、ちょっとした論争になっているが、変長の話になると必ず思い…
今月のパラで自分と流さんの合作が言及されていた。 流崎。作品が引用されてる…— 寒江一知 (@goburing) 2020年9月2日 2020年6月 野曽原直之 「夕星」 46桂、55金、同飛、56金、同飛、57金、同飛、58金、 48銀、69玉、78馬、同玉、87馬、同玉、88と、76玉、 8…
連続合のロジックは手筋ではなく原理と呼んでいたような気もするけど、馬屋原手筋が浸透しているので、ここでも手筋としておく。 #詰将棋用語の最前線【馬屋原手筋】質駒を取られないように、質駒に隣接した位置へ利かせる連続合【名誉手筋】利きを通すか遮…
最後の王手ラッシュで19手目53龍に32玉と逃げたために33銀、21玉、22銀成、同玉、34桂からの頓死。43金合なら詰まなかった。 逆王手。44銀、同香と捨てて逆王手からは逃れたが、勝ったのは後手。 変化に表れる場合も含めて、プロの対局で打歩詰はそう珍しく…
83歩成で後手投了。同金と取れば74歩が打てるようになる打歩詰打開の手筋。 実戦は21金、12玉、24桂、同歩、23銀、同金、42龍で詰ませたが、ここで12金と放り込むのが一番速い詰みだった。Twitterで見た指摘。 85金は41角の利きを自ら遮る打歩詰誘致。実戦は…
前回の記事に対して興味深い返信をもらった。 大駒が近づくと後の転回時に不利という意味合いの手を、小生は「鶴田康雄手筋」と呼称しています。今回提示の若島作は異なるも、少し前の同氏作将世巻頭作は転回時に合駒を稼ぐというものですが、合駒稼ぎでなく…
同人室首位の金子作の評判がよい。 2019年6月 同人室 金子清志作 25飛、36玉、26飛、同玉、48馬、35玉、26馬、同玉、 27馬、35玉、39香、24玉、33銀不成、23玉、38馬、29と、 24歩、34玉、56馬、まで19手。 33銀生に23玉としたところ。 ここで24歩が打歩詰な…
盤上のフロンティアに作品が引用されている作家は、宗看、看寿を筆頭に20名いるが、その中で唯一の若手作家といえば他でもない馬屋原剛その人である。 馬屋原さんといえば看寿賞受賞作をはじめ長編趣向作家のイメージがある一方、前例の無い中編構想作も数多…
7月号解説の院8馬屋原作が何をやってるのか分かっただろうか。自分は一読しただけでは漠然としか分からなかったので、ここで理解を整理したい。 院8を鑑賞する前に、まずは基礎編から。 未発表 馬屋原剛 21飛、32玉、23飛成、41玉、63角成、52と、 21龍、31…
2018と言いながらいきなり2017年のJT杯深浦豊島戦。74歩では打歩詰となるところ、73歩と控えて打ったのが、あとから突けば禁手にならないという先打突歩詰の手筋。 劣勢の先手が33成桂と桂馬を取った局面。本譜は62玉と早逃げして後手が勝ちきったが、画像の…
とり研に参加した際に「ミクロコスモスは1筋の折り返しがすごいですよね」という話をしたら、久保さんらに「長編を作らないので、そこに着目したことがない」と言われてしまった。自分も長編作家のつもりはないけど、しかしミクロコスモスの1筋の折り返し…
だいぶ前に書いて放っておいたのを、このままでは出すタイミングが無くなりそうなので、公開しておく。1年前の看寿賞のときの話だ。 「成らせない連合」の括りでいえば馬屋原作の先行作で歴史的な意義も大ですが、やはり仕上がりかなと思います。taskを成立…
41角成、同飛、33銀成、同桂、29香、27桂、同香、14玉、 26桂、23玉、22飛、同玉、34桂、32玉、22香成、 まで15手詰 えび研で鈴川さんにこの作品を見せられたとき、これは看寿賞だと思った。おそらくその場に居合わせた人全員が同じ感想を抱いていたと思う。…
1月号でeurekaの作品を5題並べたデパート担当としてあらかじめ宣言しておくと、あれはただの悪ふざけで特に深い意味は無い。 詰将棋パラダイスはそういった悪ふざけに寛容な雑誌であると思っているし、実際に原稿を送ったときも編集部から難色を示されていな…
35金、同金、46桂打、44玉、35角、同玉 ここまでは序。 ここから24角!と初形にいた角を再び打つのが筋の一手。34金があるので同香とは取れないが、残念ながらいまは同飛で後続手段が無い。そこで遠回りする。 17角 これも取ると34金があるので取れない。や…